読書

July 20, 2008

アルケミスト

知人の勧めで久しぶりに海外の小説を読んだ。ブラジル人のパウロ・コエーリョが88年に出版した「アルケミスト」。欧米を中心にいろんな国でベストセラーになった本らしい。

スペインのアンダルシアで放浪をつづける羊飼いの少年が、羊を手放し、アフリカに渡り、宝物が眠るピラミッドを目指す物語。

これだけだと、何かRPGっぽいファンタジーストーリーだと思われるかもしれない。

或いは、アマゾンの書評を読むと、「スピリチュアル系(ってどういう意味だろう?)」として紹介されているものも多いので、人によっては「胡散臭い」と感じてしまうかも知れない。

でもベンチャーで働く若手や、これから社会に出る学生なんかには、響くところの多い小説なのではと思う。

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)


以下は、備忘のため抜粋。(抜粋だけ見るとちょっと安っぽいかも…)

「羊たちは、何も自分で決めなくていいんだな」と、少年は思った。おそらく、それが、いつも自分にくっついている理由なのだろう。


「あの男も、子供の時は旅をしたがっていた。しかし、まずパン屋の店を買い、お金をためることにした。そして年をとったら、アフリカに行って1ヵ月過ごすつもりだ。人は、自分の夢見ていることをいつでも実行できることに、あの男は気がついていないのだよ」(中略)「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」


「幸福の秘密とは、世界のすべてのすばらしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れない事だよ」


「自分の限りない可能性に気がついてしまった。そしておまえが来る前よりも、わしはだんだんと不幸になってゆくような気がする。なぜなら、自分はもっとできるとわかっているのに、わしにはそれをやる気がないからだ」


「僕は本当は十年も前に始められたことを、今やり始めたのだ。二十年間も待たなかっただけ、少なくとも僕は幸せだよ」


「傷つくことを恐れる事は、実際の傷つくよりもつらいものだと、おまえの心に言ってやれ」


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June 22, 2008

永守イズム

日本電産永守イズムの挑戦 (日経ビジネス人文庫 ブルー に 1-32)


カンブリア宮殿の日本電産(ニデック)の永守社長の回をまとめて観た。大変勉強になったので、本も購入。で、以下は備忘を目的に抜粋。

【日本電産の経営三原則】
1.企業とは社会の公器であることを忘れることなく経営にあたる。すなわち、非同族
企業をめざし何人も企業を私物化することを許されない
2.自らの力で技術開発を行い、自らの力でつくり、自らの力でセールスする独自性の
ある企業であること。すなわち、いかなる企業のカサの中にも入らない独立独歩の企
業づくりを推進する。
3.世界に通用する商品づくりに全力をあげ、世界の市場で世界の企業と競争する。
すなわち、インターナショナルな企業になることを、自覚し努力する。


【日本電産の三大精神】
* 情熱・熱意・信念
* 知的ハードワーキング
* すぐやる、必ずやる、出来るまでやる


【ニデックマン方程式】
Y=A+B+C
Y=ニデック社員の評価値
A=基本的物の考え方
B=仕事などに対する熱意
C=能力


ブレがない、信念が強い、言葉が明瞭、元旦の午前中以外365日働いているハードワーカー。

ちなみに、「ブレのなさ」「言葉の明瞭さ」は、責任感や覚悟の強さとある程度比例するのだと思う。


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June 16, 2008

青年社長

青年社長〈上〉 (角川文庫)


ワタミの社長、渡邉美樹さんの伝記。知人に勧めていただいた。

まだ上巻しか読んでいないけど、やっぱりカリスマ性のある方なんだろうな。

何よりも見習うべきは意志の強さとモチベーションの高さ。

意識の高い人は、そもそもモチベーションで悩まない。

しかし、渡邉美樹さんのHPは何というか、すごいな。。

watanabemikisan

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June 04, 2008

GW読後ノート53

投資銀行青春白書


ちょっと恥ずかしい表紙ではあるが、アマゾンの評点も概ね高かったので購入。

さらっと読んで、ざくっと投資銀行の概略を理解するのには良いと思う。

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June 03, 2008

GW読後ノート43

悪意


東野圭吾のミステリー小説。

犯人が逮捕されるのは小説のかなり前半。その後はその犯人の動機の検証に割かれる。こういう切り口のミステリー小説はこれまで読んだことがなかった。

最後に動機は暴かれるが、それは結局最後まで分かりやすいものではない。善意が生む悪意。恩が生む憎しみ。

いつもながら、東野圭吾が描く人間は複雑でリアルだ。

ちなみにドラマにもなったこれはすごい小説だった。

白夜行 (集英社文庫)


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June 02, 2008

GW読後ノート33

すぐそこにある希望


村上龍のエッセイ集。「すべての男は消耗品である」シリーズ。

抜粋
現代を象徴するキーワードは「趣味」だろう。考え方や生き方の変更を迫る様な作品は好まれない。

どうして飲酒運転のような幼稚な犯罪行為がもんだいになるのだろうか。大人なら当然抱いて然るべき危機感がない個人が少なからずいるということなのだろう。最悪の事態を想像しない人間が無視できない数で存在すると言い換えることもできる。(中略)「日常的平穏」を優先するという基本姿勢は、「この世の中では往々にして取り返しのつかないことが起こるので最悪の事を想定して事態に対処したほうがリスクが少ない


先のエントリーにも関係するが、変化していることを見ないようにして、あたかも変化していないように振る舞うとか、リスクがあるのは分かっているのに、リスクがないかのように振る舞うとか、そういう「まあいいじゃん」みたいなスタンスはそれ自体リスクだ。

確か、ユリウス・カエサルが「世の中の多くの人間は、自分が見たいものしか見ない」といったニュアンスの事を言っているが、飲酒運転する人は、交通事故のリスクを「見たくない」のかも知れない。

自分にも「見ていない」部分があるのかないのか。少なくとも、あるかも知れないと考えることは必要だと思う。

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June 01, 2008

GW読後ノート23

戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)


経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)


初版はどちらも90年代ということで、現在とは、時代背景が随分と違ってはいるが、とても参考になった。

コンサルタントのキャリアの長い著者が、自らの経験をベースに書いた小説仕立ての経営本。どちらも業績の振るわない子会社の経営を任された30代の若手社員が会社を再建するまでのストーリー。

過去の成功が数年後の問題の原因となる。人も会社も変化を強いられる。完成はない。変化を恨んでも仕方がない。好むと好まざるに関わらず、変化は訪れる。


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May 26, 2008

バカ社長

もう随分と時間が空いてしまったけど、GW中にまとめて読んだ本について少しずつ感想を述べていこうかと思う。

バカ社長論 [日経プレミアシリーズ] (日経プレミアシリーズ 5)


著者の山田さんは、監査法人トーマツ出身の公認会計士。

そういう経歴の方が、バカ社長などという言葉をタイトルに選んでいるのが面白い。

内容は、一言で言っちゃえば、「経営者は客観性とバランス感覚が大事」といったところか。(そういう言葉は出てこないが)

先日某社の副社長と、使ったお金をきっちり回収する覚悟や責任感が経営者にないとやばいよねという話をしていたが、この本が強調している点もそこら辺。

社長の話のはずなのに、社員の心得的な話に脱線することもあり、著者がいろんな会社を見ていく中で、ため込んだ不満や疑問をうまくまとめて吐き出したような感もある。

でも、取り上げられる例は、経営者であればシチュエーションがリアルに想像できるものばかり。言葉も平易で後々戒めとして機能するかもしれない。


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March 17, 2008

望月実氏からのコメント4

以前に望月実氏の著書、「有価証券報告書を使った決算書速読術」の紹介をしたが、著者ご本人から、コメントをいただいた。

http://masahaya.livedoor.biz/archives/583565.html

望月氏の著者は他に、

数字がダメな人用 会計のトリセツ [取扱説明書]


にもお世話になった。

お世話になっている本の著者ご本人(多分)にコメントをいただけるというのは、単純に嬉しい。

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February 28, 2008

鉄板病

おちまさとさんの「鉄板病」を読んだ。

鉄板病


今の日本は、

「いつでも多数派にいたい」
「絶対に間違いたくない」

と1億総確実主義に陥っている。それは「鉄板病」で治療と予防が必要というメッセージ。

本書で鉄板病の症状として指摘している諸処の点は、ボクも基本的に同意見。でも何となくそれらを総称で鉄板病と括るのにはちょっと違和感があった。

例えば、嫉妬目線で夢を壊す人が鉄板病と言われても、何か無理を感じてしまう。いや、そういう人がいないと言うのではなくて。

言葉はともかく、ポイントは「思い込み」や「多数派の意見」に惑わされずに、自分の頭で考えようというコト。全くごもっとも。あまり新しい発見はなかった。でも、それを「あーこういう風に言葉にすれば良いんだぁ」と感じることは多かった。

特に気に入ったのが、第4章の「グレーで生きよう」「背骨を持とう」の項。一部抜粋させて貰います。

すぐに白黒つけず、簡単に結論に飛びつかず、少しの間グレーゾーンで踏みとどまってみるようにするのです。

実際、グレーでいるのはなかなか辛いものです。ころころと変わる風向きにも耐えて、そこに踏みとどまっているための地力が必要です。さらには、その時々に明らかに効率の悪いやり方を選択しないといけなかったりもします。

「ダメだー!」と簡単に結論づけて、考えることを放棄する・・・・・・それが鉄板病です。だとしたら、まったく考えないよりは、緩くとも考えたほうがいい、それがグレーということです。


このグレーゾーンに留まることはとてもスタミナがいることだと思う。でも、そうあり続けたいと思う。

n2ublog-00045 at 21:01|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!